検索窓に作品名を入れると必ず浮上する「アンクル・グランパ 打ち切り 理由」という不穏なワード。ファンの間では「表現があまりに過激すぎてPTAから抗議された」「視聴率が壊滅的だったのではないか」といった真偽不明の憶測が飛び交ってきました。しかし、現地アニメーション業界の取材記録や関係者の証言を丹念に追うと、まったく異なる制作現場の実態が浮かび上がります。
結論から言えば、本作は理不尽な理由で急遽首を切られたわけではありません。全5シーズン・通算153話というエピソード数は、競争の激しい米カートゥーン ネットワークのオリジナルシリーズとしては十分なロングランです。終了の直接的な要因となったのは、親会社である当時のターナー(現ワーナー・ブラザース・ディスカバリー)による放送枠のフォーマット改編と、原作者ピーター・ブラウンガルトの手腕が高く評価されたことによる制作シフトでした。
ブラウンガルトは本作の成功によってアニメーション作家としての評価を確立し、ワーナーの至宝である看板IP『ルーニー・テューンズ・カートゥーンズ』のエグゼクティブ・プロデューサーに抜擢されました。全精力を新たな巨大旗艦プロジェクトに注ぎ込むにあたり、『アンクル・グランパ』の制作体制は自然な形で区切りを迎えたというのが業界内の定説です。アンクル・グランパ 最終回(エピソード「Oog Cranpa」などを含む第5シーズン末期)においても、唐突な未完結感ではなく、シュールかつ祝祭的な空気の中でこの奇妙な旅は締めくくられています。