小田急線と相鉄線の乗換客で終日賑わう大和駅周辺ゲームセンターの勢力図は、この数年で劇的な転換期を迎えました。かつて駅前雑居ビルや路地裏に点在していたビデオゲーム中心の独立系店舗や小規模プライズ店は姿を消し、現在の大和駅前で堂々たる存在感を放ち続けている中核拠点が「タイトーステーション大和店」です。一方で、駅から少し離れた街道沿いや近隣エリアを見渡すと、かつて若者で溢れていた中型店が相次いでシャッターを下ろしました。
ネット上で囁かれる大和ゲーセン閉店理由について、取材を進めると複合的な構造問題が浮き彫りになります。最大の引き金となったのは、近年のエネルギーコスト高騰に伴う電気代の急増、そしてアーケードゲーム基板のオンライン通信費やプライズ景品の仕入れ原価の上昇です。日本アミューズメント産業協会(JAIA)の業界動向報告でも指摘されている通り、1プレイ100円という価格設定を維持したまま運営固定費が激増した結果、資本力に劣る個人経営店や中規模オペレーターが撤退を余儀なくされました。
さらに、相鉄・東急直通線の開業以降、都心や新横浜方面へのアクセスが飛躍的に向上したことで、若年層の行動圏が町田や横浜、都内へと流出した影響も見逃せません。現在の大和市内のアミューズメント環境は、資本力のある大手複合店と、ファミリー層を囲い込むショッピングセンター併設店へと二極化を完了させています。