米菓ファンの間で長年議論となり、購入時にもしばしば混同されるのが、「赤坂柿山」と「富山柿山」の区別です。贈答用の詰め合わせを探す際、どちらを選べばよいのか迷うユーザーも少なくありません。この両者は別会社でありながら、実は深い文化的・歴史的背景で結ばれています。
「富山柿山」は、大正13年(1924年)に富山県南砺市で創業した老舗米菓メーカー「富山柿山 日の出屋製菓」(日の出屋製菓産業株式会社)が展開するブランドです。名峰立山連峰の雪解け水が育む富山県産米を使い、富山湾の宝石と呼ばれる白えびを使った「しろえびせんべい」などで全国に広く親しまれています。素朴で親しみやすく、北陸の風土と海の幸・山の幸を感じさせるラインナップが特徴です。
一方の「赤坂柿山」は、1971年に東京・赤坂で誕生しました。創業者が富山県出身であったことから、故郷の誇る最高峰の「新大正糯米」を原料として東京へ持ち込み、洗練された首都圏の贈答文化に合わせて高級おかきとして昇華させたというルーツを持ちます。現在では完全に独立した別法人として運営されていますが、どちらも富山が誇る清らかな水と良質な米への深いリスペクトを共通項に持っています。
違いを端的に整理すると、赤坂柿山は「ビジネス贈答・フォーマルギフト・洗練された東京銘菓」、富山柿山(日の出屋製菓)は「富山の風土を生かした銘菓・家庭用から気軽な旅の手土産」という棲み分けが成り立っています。目的に合わせて使い分けることが肝要です。