Mrs. GREEN APPLEの経歴を振り返る上で最も驚嘆すべきは、そのキャリアの立ち上がりの早さです。バンドが結成された2013年春、中心人物である大森元貴と若井滉斗はまだ高校2年生(16歳)でした。
大森は中学生時代からDTMを用いた自宅録音で膨大なストック楽曲を制作しており、「自分の頭の中にある音を完全に具現化するバンドを作りたい」という明確なビジョンを持っていました。そこに中学校の同級生で修学旅行をきっかけに急接近した若井が加わり、さらに知人の紹介で当時19歳だった藤澤涼架が合流します。
結成からわずか2年後の2015年7月8日、ミニアルバム『Variety』でメジャーデビューを果たした際、大森と若井の年齢は18歳でした。高校を卒業した直後、大森が10代前半で書き留めていた楽曲群がそのままメジャーのフィールドで解き放たれた形です。業界関係者やリスナーが驚いたのは、10代特有の焦燥感を抱えつつも、コード進行やメロディラインの構築があまりに完成されていた点でした。