ゲーゲンプレス(Gegenpressing)とは、ドイツ語で「逆(カウンター)・プレッシング」を意味する戦術用語です。攻撃から守備へ切り替わる瞬間(ネガティブ・トランジション)において、自陣へ退却してブロックを組むのではなく、ボールを失ったまさにその場所で即座に複数人がボールホルダーへ襲いかかるプレッシングを指します。
混同されやすい一般的な「ハイプレス」とゲーゲンプレスの間には、戦術的な発動トリガーと目的に明確な違いが存在します。
一般的なハイプレスは、相手が後方からビルドアップを開始する局面で、前線の選手がパスコースを限定しながら組織的に追い込み、狙ったエリアでボールを奪取する陣形ベースの守備戦術です。これに対し、ゲーゲンプレスは「自チームがボールを奪われた瞬間」に発動します。相手がボールを奪って攻撃態勢に移ろうとする瞬間は、陣形が広がり守備の警戒が最も緩むタイミングです。そこを急襲してボールロスト後5秒〜8秒以内に即時奪回し、相手ゴール至近から電光石火のショートカウンターを完結させる点に最大の特徴があります。