英語論文や公式レポート、洗練されたビジネス文書において、段落ごとに「According to..., According to...」と繰り返す文章は、語彙力不足と単調さの象徴と見なされます。文脈の格式や目的に合わせた類語のバリエーションをストックしておくことが重要です。
1. Based on(〜に基づいて)
過去の実績データや論理的根拠を土台にして判断・推論を下す際に適しています。
例文:Based on the Q4 financial results, the board approved the expansion plan.(第4四半期の決算結果に基づき、取締役会は拡大計画を承認した)
2. As per(〜の通りに、〜に従って)
契約書、合意事項、標準業務手順書(SOP)などを指し示す際の、極めてフォーマルなビジネス定型表現です。
例文:The shipment will be dispatched tomorrow, as per our previous agreement.(事前合意の通り、貨物は明日発送されます)
3. As stated by / As reported by(〜が述べたように / 〜が報じたように)
特定の発言者や報道機関を明確に強調して引用する際に威力を発揮します。
例文:As reported by leading financial outlets, interest rates are projected to stabilize.(主要経済メディアが報じたように、金利は安定へ向かうと予測されている)
4. In line with(〜と足並みを揃えて、〜に沿って)
会社の方針、法令遵守、業界基準などに合致している状態をエレガントに表現できます。
例文:Our hiring strategy is strictly in line with diversity and inclusion principles.(当社の採用戦略は、ダイバーシティ&インクルージョンの原則に厳密に沿っています)
【プロの結論】情報伝達で信用を勝ち取る人・損なう人の判断基準
言語社会学やコミュニケーション心理学の観点から見ると、言葉の選び方は発話者の「心理的バウンダリー(境界線)」の成熟度を如実に反映します。主観的な思い込みと客観的事実の境界線が曖昧な人は、ビジネスの現場で「根拠のない独断を下す人物」あるいは「他責思考で責任を取らない人物」というレッテルを貼られがちです。
以下の基準を念頭に置き、表現の使い分けを自己点検することが推奨されます。
【信頼を高めるコミュニケーションの原則】
・向いている選択:公的データ、一次情報、他者の明確な指示を言及する際に「according to」を用い、自分の見解を述べる際は「In my view」「From my perspective」と明確に切り分ける姿勢。
・避けるべき選択:自分の推測や主観的意見を正当化するために「According to me」と言ったり、根拠が曖昧な噂話を「According to people」といった曖昧な主語で拡散したりする姿勢。