ラスティネイルという独特の名称には、いくつかの興味深いルーツが存在します。直訳すると「錆びた釘」ですが、この名が付いた背景には主に2つの有力な説が語り継がれてきました。
ひとつは、完成したカクテルの色合いが赤みを帯びた深い琥珀色をしており、それが年月を経て赤茶けた「錆びた釘」に見えたという視覚的な由来です。もうひとつは、かつてバーテンダーがマドラーの代わりに錆びた釘を使ってグラスをステアしたという、英国の酒場らしいユーモアと無頼さに満ちた逸話です。
そんな荒削りなネーミングとは裏腹に、ラスティネイルに込められたカクテル言葉は「強い心」「釘付けにする」「哀愁」といった情熱的かつ情緒豊かな意味を持っています。相手の心を釘付けにして離さない魅惑の味わい、あるいは幾多の荒波を乗り越えてきた大人たちのタフな生き様を象徴する一杯として、Barシーンで長く親しまれています。