「一富士二鷹三茄子」には、実はその先となる「四扇(しせん・よんおうぎ) 五煙草(ごたばこ) 六座頭(ろくざとう)」という続きが存在します。この4番目から6番目は単に思いつきで追加されたのではなく、前の3つと見事に対(ペア)をなす構造になっています。
それぞれの象徴と意味合いは次の通りです。
【四扇(扇・扇子)】
末広がりの形状から、将来の発展や商売繁盛、家運隆盛を象徴します。末広がりの形は1番目の「富士山」の裾野の広がりと対になっています。
【五煙草(煙草)】
煙草の煙が空高く昇っていく様子から、運気の上昇や出世を意味します。大空高く舞い上がる2番目の「鷹」と対になる存在です。
【六座頭(座頭)】
座頭とは、琵琶や鍼灸を生業とした盲目の僧侶・芸能者のこと。頭髪を剃っていることから「毛がない=怪我ない」という語呂合わせで、家内安全や無病息災を表します。トゲや凹凸のない滑らかな「茄子」の頭と対をなすユーモアあふれる言葉遊びです。
一から六までを揃えることで、立身出世から日々の無病息災まで、あらゆる幸福の要素を網羅する完璧な吉兆体系が完成します。