全国自治体病院協議会が鳴らす警鐘!相次ぐ赤字と病床再編の真実を追う

全国自治体病院協議会が鳴らす警鐘!相次ぐ赤字と病床再編の真実を追う

全国自治体病院協議会が鳴らす警鐘!相次ぐ赤字と病床再編の真実を追うに関する主要なデータを丁寧に解説いたします。

Q1:なぜ自治体病院は民間病院のように黒字化できないのですか?
A1:自治体病院は、民間病院が参入を避ける救急医療、高度周産期・小児医療、結核・感染症病床、精神科救急、へき地・中山間地の医療といった「やればやるほど赤字になる医療(不採算医療)」を政策として引き受ける法的・社会的な義務を背負っているためです。さらに、建物の維持基準や職員の給与体系に公的制約があり、患者単価の引き上げや不要不急の外来誘導といった民間的な収益追及策が取れない構造になっています。

Q2:地方独立行政法人化すれば住民の医療サービスは向上しますか?
A2:一概に向上するとは言い切れません。意思決定の迅速化により先端医療設備の導入や優秀な専門医の登用が進み、高度医療の質が上がるメリットがある反面、収益改善を迫られるあまり採算性の低い診療科の縮小や外来待ち時間の増加が生じる懸念もあります。設立母体である自治体が「不採算医療維持のための交付金」を十分担保し、病院側と適切な協定を結んでいるかどうかが成否を分けます。

Q3:地域医療構想による病床削減で、自地域の公立病院がなくなる可能性はありますか?
A3:急性期の大総合病院としての機能がそのまま消滅する可能性は十分にあります。完全に更地になるケースは稀ですが、「入院ベッドをすべて廃止し、平日昼間の無床診療所および訪問看護ステーションへ大幅に業態変更する」「高度急性期は隣町の基幹病院に一本化し、自院は回復期リハビリ病床専門になる」といった再編統合はすでに全国規模で進行中です。住民自身が自地域の再編計画に関心を持つことが不可欠です。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。