「申告敬遠はいつから導入されたのか」という点には、日米やアマチュア各カテゴリで段階的な歴史があります。申告敬遠が導入された理由の根底にあるのは、世界的な野球界の潮流である「試合時間短縮(ペース・オブ・プレイの推進)」と「投手の肩・肘の保護」です。
まず先陣を切ったのがメジャーリーグMLBの申告敬遠で、2017年シーズンから公式ルールとして正式採用されました。MLB機構は試合テンポの改善とファン離れの防止を掲げ、敬遠にかかる約1分〜1分半の投球動作を丸ごと削減する判断を下しました。
これに追随する形で、プロ野球NPBの申告敬遠は2018年シーズン開幕から導入されました。日本プロ野球界でも国際基準(WBSCルール)への適応が急務とされ、公認野球規則の改正に伴いスムーズに定着しました。
さらにアマチュア界でも改革が進み、高校野球甲子園の申告敬遠は日本高等学校野球連盟(高野連)により2020年春の公式戦から正式導入されました。高校野球では1人のエース投手に球数が集中する問題が長年議論されており、投手の球数制限ルール(1週間500球以内)の導入と連動する形で、少しでも無駄な投球数を減らすための重要な安全対策として位置づけられています。