では、どのようにしてこの過酷な環境を乗り切るべきか。救急医学の第一人者である三宅康史医師をはじめとする専門家たちが口を揃えて重要性を主張するのが、本格的な夏を迎える前からの暑熱順化(しょねつじゅんか)の獲得だ。
暑熱順化とは、徐々に身体を暑さに慣らし、少ない負荷で効率よく汗をかける体質へと変化させるプロセスを指す。具体的には以下のトレーニングが推奨される。
・やや熱めのお湯(40度前後)に10〜15分程度つかる入浴法
・じんわりと汗をかく程度のウォーキングやストレッチ(朝夕の比較的涼しい時間帯)
・エアコンの設定温度を下げすぎず、扇風機を併用して室内の空気を循環させる工夫
これらを2週間ほど継続するだけで、発汗のタイミングが早まり、塩分濃度を抑えた質の良い汗をかけるようになる。結果として熱中症にかかるリスクを劇的に低減させることが可能だ。