Q1:司法研修所を卒業したばかりの新任判事補の手取り給与は具体的にいくらくらいですか?
A1:任官1年目の判事補(12号)は、法律上の俸給月額が約24万5,000円です。ただし、これに「初任給調整手当(月額数万円)」や勤務地ごとの「地域手当(東京なら20%)」が加算されるため、額面月収は約38万〜42万円程度になります。社会保険料や税金を控除した実際の手取り月額は約30万〜33万円前後となり、年2回の期末手当(ボーナス)を含めると初年度の額面年収は600万円台前半に達します。
Q2:裁判官には残業手当(残業代)が出ないというのは本当ですか?
A2:事実です。裁判官は「裁判官の報酬等に関する法律」によって給与が規律されており、一般職国家公務員の給与法や労働基準法の労働時間規制が適用されません。令状処理のための休日当直や夜間勤務、判決文を書き上げるための徹夜作業や持ち帰り残業をどれだけ行っても、時間外勤務手当は法律上1円も支給されません。このため、時間あたりの労働対価という観点では激務薄給と叫ばれる側面もあります。
Q3:裁判官を途中で辞めて弁護士(ヤメ判)になると年収は大幅に上がりますか?
A3:キャリアの段階と移籍先の法律事務所によって結果は二極化します。裁判所内での裁判実務を熟知した40代前後の優秀な元判事は、大手法律事務所や企業法務系ブティック事務所から引く手あまたであり、年収3,000万〜5,000万円以上で迎えられる事例が多数存在します。一方で、明確な得意分野や顧客ネットワークを持たずに独立開業した場合は、裁判官時代の安定した高年収を下回ってしまうリスクも現実に存在します。