長きにわたり愛されるブランドだからこそ、インターネット上では事実と異なる俗説が語られることも少なくありません。ここでは現場取材から判明した真相を明らかにします。
北極なのにペンギン?愛らしいキャラクター誕生の裏話
北極のアイスキャンデーのアイコンとして親しまれているのが、とぼけた表情が愛らしいペンギンのシンボルマークです。ここで誰もが抱く疑問が「北極にペンギンは生息しないのではないか」という地理的矛盾です。
創業者である久保勘吉氏が戦後まもない時期に店名を考案した際、「最も涼しい場所の象徴として『北極』と名付けよう」と決断しました。そしてマスコットを決定するにあたり、北極熊(シロクマ)ではなく、子供たちに圧倒的な人気があり愛嬌を振りまくペンギンを採用したといいます。「細かい学術的な矛盾よりも、暑い大阪の人々に笑顔と涼しさを届けたい」という、浪速商人ならではのユーモアとサービス精神が生んだ結果であり、この愛すべき違和感こそが現在もブランドの大きな魅力となっています。
アイスキャンデーの賞味期限と原材料の無添加主義
食品表示基準上、アイスクリーム類や氷菓はマイナス18度以下の冷凍下で品質変化が極めて少ないため、法的な賞味期限の表示義務はありません。しかし、北極のアイスキャンデーは保存料や着色料、香料を極力排除し、厳選された砂糖・小豆・果汁のみで製造されています。
そのため、家庭用の冷凍庫で長期保管すると、わずかな扉の開閉による温度変化で霜がついたり、水分が蒸発して吉野産スギ・ヒノキの繊細な風味バランスが損なわれてしまいます。編集部の検証および店舗関係者のアドバイスによれば、購入・到着から約1〜2ヶ月以内に食べ切ることが、職人が意図した本来の瑞々しい風味を楽しむための鉄則です。