結論から明確に言えば、「たけのこの山」という名称の菓子はこれまで一度も公式発売された事実はありません。同様に、反対の組み合わせである「きのこの里」も実在しません。製造元である株式会社明治の製品ラインナップに並ぶのは、1975年発売の「きのこの山」と、1979年発売の「たけのこの里」という2つの独立した大ヒットブランドです。
取材を進めると、ネット上では定期的に「エイプリルフール限定で出たのではないか」「昔の地域限定アソートに入っていたのでは」といった憶測が浮上しています。しかし、明治の広報発表や過去のリリース履歴を遡っても、こうした混成ネーミングの製品が流通した記録は皆無です。明治側もファンからの問い合わせに対して、両者は明確にコンセプトを分けた別個の商品であることを一貫して示しています。
それにもかかわらず、「実物を見た記憶がある」と証言する人が後を絶たないのは、2商品が1つの箱に同包された大袋の「ファミリーパック(アソート袋)」の存在が影響しています。赤と緑のパッケージが並ぶ姿を店頭で見慣れているため、脳内で2つの名称が無意識にフュージョンし、あたかも1つの単語として記憶に定着してしまうのが真相です。