この楽曲を語る上で欠かせないもう一つの文学的謎が、サビのクライマックスに登場する「星屑ロンリネス」というフレーズです。英語の「Loneliness(孤独)」と「星屑」という煌びやかな言葉の衝突は、一見すると80年代特有のキャッチーな語感遊びのようにも映ります。しかし、楽曲全体のコンテクストを精読すると、極めて重厚なタッチの歌詞の意味が浮かび上がってきます。
直前の歌詞には「誰も愛さずにいられたら 壁の落書きもただのいたずら」「サヨナラのかわりに 髪をほどいて」といった、恋を知る前の平穏な子供時代への決別と、愛することに伴う痛みが刻まれています。星屑とは、宇宙の暗闇の中に無数に散りばめられながらも、互いに決して触れ合うことのできない冷たい光の粒です。「星屑ロンリネス」とは、「誰かを深く愛してしまったがゆえに、二度と無邪気な子供には戻れず、個として引き受けなければならない残酷な孤独」を意味しています。
当時、物語の重要なターニングポイントとして予定されていた和也の事故死という運命的な悲劇を、康珍化がどこまで予見して筆を執ったのかは語り草となっています。ただ、明るく爽快な青春スポーツアニメの看板を掲げながら、その深層には死と再生、そして取り残された達也と南が背負う「星屑のような孤独」が、あらかじめ宿命的に配置されていたことは紛れもない事実です。