日本国内のSNSやネット掲示板におけるコリンチャンスに対するネットの反応を観察すると、現地との間に明確な温度差や情報の非対称性が見受けられます。
日本のサッカーファンの間では、「負債が500億円もあるのに、なぜデパイのような高給取りを獲得できるのか」「クラブが破産して消滅するのではないか」という経営面への懸念や懐疑的な意見が目立ちます。欧州的なファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の感覚からすれば、このような巨額負債を抱えた状態での大型補強は無謀そのものに映るためです。
一方、現地の熱狂的なサポーターや地元メディアの見解は全く異なります。ブラジルの社会構造において、コリンチャンスのようなメガクラブは単なる一民間企業ではなく、「社会的・文化的な巨大インフラ」として機能しています。現地識者の間では「コリンチャンスを清算・破産させることは、政治的にも社会的にも不可能である」という共通認識が存在します。さらに、デパイ獲得の資金スキームは大半が大手ブックメーカーなどの民間スポンサーによる特別拠出契約で賄われており、クラブの通常運転資金とは別枠で処理されている実情があります。外から見れば無謀なギャンブルに見える一手も、現地では「ブランド価値を爆発させて新規スポンサーを呼び込むための高度なレバレッジ戦略」として受け止められているのです。