復讐劇と並ぶ本作の大きな柱が、新を巡るヒロインふたりの愛の行方だ。新木優子演じる初恋の人・楠木優香と、平手友梨奈演じる「二代目みやび」のマネージャー・麻宮葵。長年、優香への思いを胸に秘めてきた新だったが、最終局面で自身の本当の気持ちに気づくことになる。
葵が拉致されるという未曾有の危機に直面したとき、新の胸を支配したのは失うことへの猛烈な恐怖だった。自分が命をかけて守りたい存在が葵であると確信した新。病室で、そしてラストの六本木の街並みを背景に、葵を抱きしめて思いを伝えるシーンは視聴者の胸を熱くさせた。一方で、優香もまた長屋の不正を内部告発するという自らの「復讐」を果たし、長屋の呪縛から解放されて新たな一歩を踏み出す。誰かが犠牲になるのではなく、それぞれが自分の足で立ち上がるラストは、恋愛ドラマとしても実に清々しい幕引きだった。