1970年代から80年代にかけて、TBSテレビの看板番組としてお茶の間を独占したのが『クイズダービー』と『世界まるごとHOWマッチ』である。「倍率ドン!さらに倍!」のフレーズで知られる『クイズダービー』では、解答者の解答を予測しながら賭け率を決めるという、競馬の要素を取り入れた画期的なシステムを採用。巨泉自身の即興性と頭脳の回転の速さが、番組のテンポ感を極限まで高めていた。
一方の『世界まるごとHOWマッチ』では、世界各国の珍しい文化や値段をテーマに据え、ビートたけしや石坂浩二といった個性の強い解答者を見事に操ってみせた。台本通りの進行を嫌い、現場で生まれる生のハプニングや掛け合いを何より重んじた彼の采配は、まさに「怪物司会者」の名にふさわしいものだった。