専門的な観点から見ても、その技術の高さは群を抜いている。日本書道協会の関係者や文化・書道解説の識者は、麻生氏の書における「線質の太さ」と「速度変化」に注目する。筆の穂先を巧みにコントロールし、起筆から収筆に至るまで一切の迷いが見られない。
一般的な手書き文字では、どうしても手首の癖や歪みが出がちだ。しかし麻生氏の筆跡には、肘と腕全体を使って大きく払う伝統的な書道の理にかなった動きが見て取れる。文字の骨組みが揺らがないからこそ、どれほど大胆に崩しても品格が損なわれない。まさにプロが認める本物の筆技がそこには存在する。