筋肉をつける。脂肪を削ぎ落とす。言葉で書くのは易しい。
過去作で見せた30kg以上の増量や、骨が浮き出るほどの激痩せ、さらにはアクション作で見せた見事な肉体美まで、彼の身体変化は常に人々を驚かせてきた。だが、彼の真骨頂は単なる数字上の「増減量」にとどまらない。立ち姿、歩き方、首の角度、果ては発声時に使う筋肉の位置まで計算し尽くしている点にある。
「体重を変えるのは準備の序章に過ぎない」——映画関係者はそう語る。昭和の無骨な人物を演じる際は重心を腰回りに落としてどっしりと構え、現代のシャープなキャラクターでは体幹を引き締めて俊敏さを出す。まさに己の肉体そのものを絵の具のように使いこなす職人技だ。