志村けんと柄本明。この二人の名前が並ぶだけで、お笑いファンの胸は熱くなる。志村けんはお笑い界の頂点に君臨し、ザ・ドリフターズ時代から長年にわたりテレビのお茶ノ手を魅了し続けたコメディアンだ。一方の柄本明は、1976年に結成された劇団東京乾電池を率いる、日本を代表する名バイプレイヤーであり演劇界の巨頭である。
一見すると異なるジャンルに身を置くふたりを結びつけたのは、笑いに対する底知れぬ探求心だった。静けさのなかに漂うシュールな空気感と、爆発的なナンセンス。日本のお笑い界において、これほど異彩を放ち、互いの才能を極限まで引き出し合ったペアリングは後にも先にも存在しない。