当時の女性ロックミュージシャンといえば、レザーやスタッズを身にまとったハードな装いが主流だった。しかし杏子がステージに持ち込んだのは、ビビッドなカラーのミニドレスや洗練されたモードファッションだった。美脚を惜しみなく露わにしながら、激しいダンスとともにマイクを握る姿は衝撃的ですらあった。
性別にとらわれないカッコよさと、女性らしさを最大限に活かしたセクシーさの両立。それは過剰な媚びを排した、凛とした強さの表れでもあった。彼女が身につけた衣装やヘアスタイルは、当時の流行を牽引するファッションアイコンとしても若者たちに絶大な支持を獲得したのである。