日本全国には「椋」を含む苗字を持つ方が数多く存在します。その由来の多くは、巨木であるムクノキが生えていた土地や、ムクノキを神木として崇めていた集落の地名に端を発しています。
代表的な苗字には以下のようなものがあります。
- 椋木(むくのき / むくき):島根県など山陰地方に多く見られる伝統的な苗字。
- 椋本(むくもと):三重県亀山市の地名をはじめ、近畿・中四国にルーツを持つ。
- 椋田(むくだ / むくた):豊かな耕作地と大木の風景に由来。
- 椋野(むくの):広大な野原とムクノキの群生地を示唆。
また、熟語としては、江戸時代に精米技術で重宝された「椋葉(りょうよう:硬いムクノキの葉で物を研磨した)」や、江戸庶民の間で使われた「椋鳥(むくどり:地方から江戸へ出稼ぎに来た季節労働者を親しみとからかいを込めて呼んだ言葉)」などが記録されています。