長年にわたりベイルートで母の背中を見て育ち、ジャーナリストとしても活動する娘の重信メイ。母の釈放以降、彼女はメディア露出を抑えつつも、母の健康管理と遺産の記録化に奔走している。近しい関係者が明かすところによれば、二人の間では「政治家としての重信房子」ではなく「一人の人間、そして母としての素顔」についての深い対話が重ねられているという。
重信メイ自身が語る母の最新動向は、単なる衰弱した元受刑者の姿ではない。中東情勢の緊迫化など、現代のニュースを鋭い眼光で注視し、時折ノートに自説を書き留める日々だ。愛憎入り混じる母娘の関係性は、かつてのアラブの過激な闘争史と現代の社会を一本の糸でつないでいる。