この不可解な現象に科学の光を当てたのが、マサチューセッツ工科大学(MIT)をはじめとする研究機関に所属する視覚神経科学者のベヴィル・コンウェイ博士らの研究チームだ。彼らは1,400人以上の被験者を集め、厳密なラボ環境下で知覚実験を実施した。
コンウェイ博士らが主導した一連の視覚科学・脳神経科学研究により、見え方の違いは個人の年齢や生活スタイル、体内時計と深く結びついていることが証明された。早起きで日中屋外にいる時間が長い人ほど白金と認識しやすく、夜型人間ほど青黒と捉える確率が高い。脳がこれまでの人生で蓄積してきた「光の経験値」が、網膜から届いた信号の解釈を決定づけていたのだ。