人気が頂点を極めていた1977年7月17日、日比谷野外音楽堂でのコンサート終盤、3人は突然の涙とともに解散を宣言しました。「普通の女の子に戻りたい」という伊藤蘭さんの叫びは、高度経済成長期の日本社会に強烈なインパクトを与えました。連日の過密スケジュール、プライベートを失った生活のなかで、3人は人間としての尊厳と自由を守るために下した決断でした。
そして1978年4月4日、キャンディーズの解散コンサートが後楽園球場で開催されます。「ファイナルカーニバル」と銘打たれたこのステージには、詰めかけた5万5000人のファンが黄色いメガホンと紙テープで球場を埋め尽くしました。全4時間、50曲以上を歌い踊り抜いた3人の姿は、日本のライブエンターテインメント史における金字塔となっています。
スーちゃんはこのステージで、ファンへの感謝を涙ながらに語りつつも、最後には満面の笑顔を客席に届けました。人気絶頂期に潔く幕を引いたこの決断は、彼女たちが単なる消費されるアイドルではなく、自らの人生を主体的に選択する表現者であったことを如実に物語っています。