厩務員の年収は1000万超?Jraと地方の格差や給与・手取りの真相の詳細について、最新情報を基に徹底解説します。
競馬ファンや就職希望者が最も直視すべき現実は、「JRA(日本中央競馬会)」と「地方競馬(NAR)」の間に横たわる絶望的とも言える経済格差です。同じ「馬の世話をするプロ」でありながら、主催団体の財政規模やレース賞金の差が、そのまま現場スタッフの財布に直結しています。
項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価JRA厩務員
(中央競馬)平均年収:約800万〜900万円
(賞金上位者は1000万〜1500万円超)
初任給:月給約25万〜28万円+手当日本の全産業平均年収
(約460万円)の約1.7〜2.0倍国庫納付金を支える強固な財政基盤があり、国内の肉体労働系専門職としては最高水準の給与体系。地方競馬厩務員
(南関東:大井・船橋等)平均年収:約400万〜550万円
初任給:月給約20万〜23万円全産業平均と同等〜やや高水準ネット馬券売上の伸長とダートグレード改革の恩恵を受け、地方の中では比較的待遇改善が進む。地方競馬厩務員
(他地区・一般地方競馬)平均年収:約280万〜380万円
初任給:月給約17万〜19万円全産業平均を大きく下回る水準レース賞金が低く進上金が機能しづらい。厩舎ごとの個人事業主雇用に近く、待遇格差の温床に。中央競馬 調教助手平均年収:約850万〜950万円
(攻め馬・騎乗技術手当が加算)厩務員平均+50万〜100万円程度高い騎乗技術と調教判断が求められる分、ベース給与に騎乗手当が上乗せされ高収入を維持しやすい。福利厚生・退職金制度JRA:共済年金、手厚い労災上乗せ、退職金規程あり
地方:各競馬場組合・調教師会により大きく分散JRAは大企業水準、地方は中小零細水準が混在怪我による長期離脱時の所得補償に決定的な差。安全網の観点でもJRAの優位性が突出している。
実際の給料明細の内訳を見ていくと、その構造がさらにはっきりと浮き彫りになります。JRA厩務員(30代半ば・中堅)の典型的な月例給与では、基本給約30万〜35万円に加え、早朝手当、馬房管理手当、時間外勤務手当などが加算され、月額総支給は45万〜55万円前後になります。ここから社会保険料や税金、労働組合費などが差し引かれ、手取り額は約35万〜42万円となります。これに年2回の賞与(各80万〜150万円程度)と、不確定要素である進上金が加わるため、手取り年収ベースでも600万〜700万円台を確保できる計算です。
対照的に、地方競馬の一般地区では基本給が20万円を下回るケースもあり、手取り月収が15万〜18万円前後にとどまることも珍しくありません。レースの1着賞金が数十万円単位の地方下位クラスでは、5%の進上金が入っても数千円から数万円にしかならず、ボーナスも厩舎の経営状態に依存するため、経済的な困窮から離職を余儀なくされる若手が後を絶たないのが現状です。