このレストランを語る上で外せないのが、店舗を包み込む建築そのものの圧倒的なヘリテージだ。日本近代建築の巨匠である辰野金吾が設計顧問を務め、岡田信一郎の原案をもとに1918年に竣工した大阪市中央公会堂。国指定重要文化財にも指定されているこの歴史的建造物の地下空間を再生し、命を吹き込んだのが「中之島ソーシャルイート アウェイク」である。
むき出しのレンガ壁、堂々たるアーチ構造、そして当時から受け継がれてきた鉄骨の梁。ロンドンを拠点に活躍するデザイナーが手がけたインテリアは、それら100余年の歴史的遺産を覆い隠すのではなく、むしろヴィンテージ家具や真鍮の照明と大胆に対比させることで際立たせている。足を踏み入れた瞬間に広がるのは、ヨーロッパの古い地下ワインセラーやサロンを思わせる濃密な空気感だ。建築ファンがわざわざ遠方から訪れるのも頷ける。