国内の住宅で圧倒的シェアを誇るTOTOとLIXIL(旧INAX)では、タンク内部の設計思想や採用されている部品規格に明確な差異が存在します。メーカーごとの構造的特徴を把握していなければ、誤ったパーツを購入して無駄な出費を強いられることになります。
TOTO製トイレの場合、多くのモデルで「ピストンバルブ式」または「ダイヤフラム式(TH405SやHH11113など)」の給水ユニットが採用されています。TOTO製品の大きな特徴は、止水不良が起きた際にボールタップ丸ごとではなく、内部のダイヤフラムパッキン(数百円〜千円程度)を取り換えるだけで修理可能な設計になっている点です。型番プレートはタンクの左側面下部に印字されているため、補修部材の適合表と照合して手配を進めます。
一方、LIXIL(INAX)製トイレでは、「プロガード」などの防汚コーティング便器とともに、独特な「マルチボールタップ(TF-20B等)」や「筒型ゴムフロート(TF-10R-L / TF-10R-S等)」が多く使われています。INAXの排水弁はチェーン付きゴム玉だけでなく、樹脂製のガイド筒に沿って上下する密着パッキン構造のモデルが存在し、TOTO汎用パーツが適合しないケースが目立ちます。パッキン外径のサイズ(小55mm/大65mmなど)を正確に計測してパーツを選ぶことが修理成功の絶対条件です。