原田知世の私生活のイメージを決定づけた作品として、2012年の映画『しあわせのパン』は特別な位置を占める。北海道・洞爺湖のほとりでパンカフェを営む夫婦の日常を描いた本作は、彼女自身のシンプルでオーガニックなライフスタイルと見事に重なり合った。
彼女はNHKのドラマやドキュメンタリー番組、音楽特番などでも、飾らない素顔と丁寧な暮らしへのこだわりを覗かせている。音楽活動ではボサノヴァやアコースティックサウンドを基調とした上質なアルバムをコンスタントにリリースし、日々の生活を慈しむ姿勢を一貫して崩さない。
エドツワキ氏との結婚生活でも、椎名桔平との現在の大人の付き合いでも、彼女の根底にあるのは「自分自身の心地よさを損なわない」という美学だ。無理に世間の型に自分を押し込めない柔軟な価値観こそが、彼女をいつまでも若々しく、美しく輝かせている理由だろう。