騒動からちょうど20年が経過した2026年現在、テレビを取り巻く環境は激変した。地上波の視聴率は低下し、動画配信サービスやSNSが個人の好みに合わせたコンテンツを提供する時代となった。過激な表現はネット空間へと移行し、テレビは「誰をも傷つけない安全なメディア」としての立ち位置を固めている。
しかし、完璧に整えられた現代のエンタメに、どこか物足りなさを感じている視聴者も少なくない。「放送事故かもしれない」というハラハラ感や、生放送ならではの狂気。20年前のあの夜、全国の視聴者を絶句させたDJ OZMAの姿は、いま思えばテレビが「地上波の王様」として絶大な影響力と熱量を持っていた最後の時代の徒花(あだばな)だったと言えるだろう。