インターネット上には腎臓の検査数値に関する誤った情報が溢れており、受診遅延の引き金となっています。代表的な誤解とその真相を整理します。
最大の誤解は、「体がむくんでいないから腎臓は健康である」という思い込みです。むくみ(浮腫)や極度の疲労感、息切れが現れるのは、慢性腎臓病(CKD)のステージでいえばG4(高度低下)〜G5(末期腎不全)に相当し、腎機能の70〜80%以上が喪失された段階です。初期段階(G1〜G2)では自覚症状は皆無です。
また、「筋トレ愛好家でプロテインを飲んでいるからクレアチニンが高いだけ」という自己判断も落とし穴となります。確かに筋肉量が多い人はクレアチニンが高めに出やすい傾向がありますが、シスタチンC検査(筋肉量の影響を受けない血清マーカー)などを併用しなければ、真の腎障害を見落とす恐れがあります。数値の解釈は必ず専門医に委ねる必要があります。