10代で亡くなった芸能人の中で、特に社会的な議論を巻き起こしたのが、1986年の岡田有希子さん(享年18)と、2017年の松野莉奈さん(享年18)の事例です。
「ポスト松田聖子」としてトップアイドル街道を走っていた岡田有希子さんは、1986年4月8日、所属事務所のビルから転落し帰らぬ人となりました。自著や当時の関係者インタビューでは、過密日程の中で学業と仕事を両立させる苦悩や、思春期の繊細な内面が語られていました。この出来事は当時「ユッコ・シンドローム」と呼ばれる深刻な社会現象を引き起こし、以後のメディアによる自死報道のあり方に根本的な見直しを迫る転換点となりました。
一方、女性アイドルグループ「私立恵比寿中学」のメンバーとして活躍していた松野莉奈さんは、2017年2月8日に自宅で体調が急変し急逝しました。前日までSNSを更新していたことや18歳という若さから、当初は過労死やインフルエンザ脳症など無数の憶測がネット上を飛び交いました。しかし、所属事務所および医師の診断による公式発表により、死因は「致死性不整脈」の疑いであると公表されました。健康診断でも事前に察知することが極めて難しい心臓の突然死であり、持病のない若者にも起こり得る医学的リスクとして広く認知される契機となりました。