「札幌・白石区で本当に旨いスープカレーはどこか」という問いに対して、地元の食通たちがまず挙げるのは、歴史を創り上げたパイオニアと、地域密着で独自進化を遂げた実力派たちです。白石区のスープカレーを語る上で外せないのが、本郷通に本店を構えるマジックスパイス(Magic Spice)です。1993年にインドネシアのソトアヤムをヒントに「スープカレー」と命名して提供を始めた同店は、単なる飲食店を超え、もはやカルチャーの原点として君臨しています。
厨房から漂う芳醇なスパイス香の奥には、店主が自著や創業30周年特番のインタビューで語った「医食同源、身体を内側から覚醒させる一杯を作りたい」という強烈な哲学が生きています。透き通った清湯スープに絶妙な比率で配合された漢方・スパイスが溶け込み、一口ごとに舌の上で重層的な香気の花が咲く感覚は、他店では決して味わえない唯一無二の体験です。
一方で、白石中央エリアに拠点を置くアジアンバー ラマイ(RAMAI)札幌白石店は、対極の濃厚・重厚系スープで絶大な支持を集めています。チキンベースに果物やタマネギを極限まで煮込んだコク深いスープは、世代を超えて愛され、平日・休日を問わずオープン直後から満席となる盛況ぶりです。南郷通や国道12号線といった主要幹線道路が走る白石区ならではの立地特性が、こうした個性派店舗の進化を後押ししてきました。