2022年秋、夫妻に待望の第一子となる長男が誕生した。父親と同じ名を与えられた「ラファエル君」の存在は、現役生活の晩年を走るナダルに新たな活力と視点をもたらしている。スタンドの母親の腕の中で父の戦いを見守る幼い息子の写真は、世界中のスポーツ紙を飾った。
世界を転戦するトップアスリートの生活は過酷だ。育児とツアー同行のバランスについて、マリアさんは細心の注意を払ってきたという。コートを離れれば我が子を愛おしそうに抱くナダルの表情には、勝負師の険しさは微塵もない。家族という帰るべき場所があるからこそ、男はどこまでも強くなれたのだろう。