一方で、実名を出さずペンネームで手記を発表し、家族や教団と完全に袂を分かつ道を選んだのが四女の松本聡香氏だ。彼女は手記の中で、教団内部で目撃した異様な光景や、父からの不条理な扱いに耐えかねた少年時代の記憶を詳細に記録している。
彼女は裁判所に対し、父の遺骨引き取りを拒否すると同時に「推定相続人廃除」の申立てを行った。自らの意志で血縁関係を断ち切ろうとする決死の訴えは、加害者家族という運命から脱却するための唯一の抗いだった。姉妹間でも父や教団に対するスタンスは大きく分かれており、家族という単位すら分断された過酷な現実が浮かび上がる。