市川由紀乃の兄は、生まれつきダウン症という障害を抱えていた。幼い頃から家族の愛情を一身に受け、妹である由紀乃の歌声を何よりも楽しみにしていたという。しかし、2008年、病気のため39歳という若さで急逝。一部でネット上の不確かな噂が囁かれたこともあったが、実際の死因は長年にわたる闘病生活の末の病死であった。
市川由紀乃の兄が旅立った2008年は、彼女自身にとっても人生の大きな試練の時期だった。一度は芸能活動を休止し、葛藤の日々を送っていた彼女。そんな妹を影で支え、再びステージへ向かわせたのは、紛れもなく兄の無償の愛だった。最愛の身内を失った絶望の淵で、彼女は「兄のために歌い続ける」という強固な誓いを胸に刻んだ。