株式会社ファーストリテイリングを率いる柳井正氏が掲げた「情報製造小売業(デジタル・コンシューマー・リテール・カンパニー)」への転換。その物理的な中核が、まさにこの有明プロジェクトである。従来のアパレル小売業が抱えていた最大の宿命、すなわち「大量生産・大量廃棄」という構造的欠陥に終止符を打つための挑戦だ。
顧客が今何を求め、どのサイズやカラーがどの地域で不足しているのか。有明から発信されるリアルタイムデータは、即座に生産現場や店舗網へとフィードバックされる。柳井氏が見据えるのは、需要を瞬時に予測して過剰在庫を限りなくゼロに近づけるサプライチェーンの完全同期化にほかならない。