「先月の検診では男の子と言われたのに、臨月になって女の子に変わった」。このような判定の逆転現象は、現代の医療機器をもってしてもゼロにはならない。その最大の原因は、胎児の「ポジショニング」だ。
胎児が大腿を固く閉じていたり、うつ伏せになっていたり、あるいはかかとの位置が外性器の正面に重なっていたりすると、肝心な部位の描出が遮られる。また、男児の停留精巣(陰嚢内に精巣がまだ降りてきていない状態)や、女児の外陰部の軽度な浮腫が、観察者に真逆の印象を与えることもある。産婦人科医の間では「生まれるまで100%の確定はない」という言葉が今なお金科玉条とされている。