豊中市少路が不動産市場で指名買いされる最大の要因は、公立トップクラスの進学校として名高い豊中第十一中学校区の存在にあります。大阪府立トップの北野高校をはじめとする文理学科設置校への合格者数で府内屈指の実績を誇り、「十一中に入学させるために引っ越してくる」家庭が後を絶ちません。
その進学拠点となるのが、緑豊かで広大な校地を持つ豊中市立少路小学校です。校内には充実した学習環境が整い、PTA活動も活発に行われています。家庭環境への意識が高い層が集まっているため、学級崩壊などのトラブルが極めて少なく、学習指導要領を越えた探究学習や読書指導にも熱心な校風が形成されています。
教育関係者は、このエリア独自の教育生態系について次のように分析します。
「少路エリアには医師、大学教員、上場企業の管理職や研究職など、自らの努力でキャリアを築いてきた親世代が多く暮らしています。そのため家庭内での学習習慣付けが自然と行われており、学校現場全体の学力水準を底上げしています。駅前や大通り沿いには大手進学塾がずらりと並び、切磋琢磨する環境が公立校区の中で自己完結している点が特徴です」
ただし、この「ハイレベルな学習環境」は、家庭によってはプレッシャーになり得ます。小学校高学年になると中学受験組と十一中進学組がそれぞれハイペースで通塾を始め、教育費の負担や模試の順位に対する親同士の過剰な意識がストレス要因になるケースも報告されています。「周囲に流されず、わが子のペースを守る」という家庭内の確固たるスタンスが求められるエリアでもあります。