本作のリリース日は1988年10月8日。江崎グリコ「ポッキー」のCMソングとしても大量オンエアされ、秋の訪れを告げる風物詩として茶の間に浸透しました。楽曲の骨格を担ったのは、80年代アイドルの詞世界に数々の名作を刻んだ作詞の小倉めぐみと、叙情的な旋律に定評のある作曲の伊藤玉城、そして日本ポップス界を代表するアレンジャー萩田光雄のトリオです。
歌詞で描かれるのは、夏の高揚感が静まり、肌寒さを覚える季節の変わり目に揺れ動く繊細な恋心です。「夏の終わり=恋の終わり」というアイドルの定番構図を逆手に取り、「秋からも変わらずそばにいてほしい」と願う切実な関係性の深化がテーマとなっています。
伊藤玉城によるメロディは、哀愁を帯びたマイナーコード進行をベースにしつつも、サビではストリングスとアコースティックギターがドラマティックに重なり合う重層的な展開を見せます。萩田光雄の緻密なオーケストレーションは、単なる歌謡ポップスにとどまらない格調の高さを楽曲に与え、南野陽子のウィスパー交じりの繊細な歌唱法を最大限に引き立てました。