ネット上の掲示板やSNSでは「プロセスチーズは添加物だらけで体に悪い」「人工的な偽物チーズ」といったネガティブな言説が散見されます。この疑惑の主たる原因は、原材料欄に記載されている「乳化剤(リン酸塩など)」と「塩分量」に対する過剰な警戒心です。
食品安全委員会や厚生労働省の指定基準において、乳製品に使用される乳化剤は厳格な一日摂取許容量(ADI)が設定されており、通常の食生活で適量を摂取する限り健康被害を及ぼすリスクは極めて低いと評価されています。リンの過剰摂取はカルシウムの吸収を妨げると言われますが、市販のプロセスチーズ20g(スライス1枚または個包装1個分)に含まれるリンの量は約140mg〜160mg程度であり、成人の耐容上限量(1日あたり3,000mg)と比べてもごく一部にすぎません。
一方、塩分とカロリーのバランスには配慮が必要です。プロセスチーズ100gあたりの食塩相当量は約2.5g〜2.8g。個包装1個(約15〜20g)あたりに換算すると約0.4g〜0.55gとなります。これは朝食の食パン1枚分と同等以下の数値ですが、おつまみ感覚で1日に何個も過剰摂取すると塩分過多につながるため、1日1〜2個程度を目安とするのが適切です。