鳥を飼育している成人が、ある日突然「半熟卵や親子丼を食べると胃痛や吐き気がする」と訴え始めるケースがあります。これは医学界でバードエッグ症候群(Bird-Egg Syndrome)と呼ばれる二次性の食物アレルギーです。
一般的な乳幼児の卵アレルギーは卵白に含まれる「オボムコイド」や「卵白アルブミン」が主な原因抗原ですが、バードエッグ症候群では鳥の羽毛や排泄物に含まれる「鳥血清アルブミン」を呼吸器から長期間吸入することが発端となります。この血清アルブミンに対して体が感作された結果、抗原構造が酷似している卵黄中の血清アルブミン(リベチン)や鶏肉に対しても免疫システムが交差反応を起こし、消化器症状やアレルギー発作を引き起こすという仕組みです。
卵白には反応せず、十分に加熱されていない卵黄や鶏肉に対してのみアレルギー症状が現れるため、通常の食物アレルギー検査で見落とされやすいという臨床上の特徴を持っています。