テレビ番組における「オネエタレントブーム」の文脈で語られがちなドラァグクイーンですが、ナジャ・グランディーバの活動を単なるバラエティのイロモノ枠として捉えるのは明確な誤解です。
ドラァグクイーンの本質は、ジェンダー規範を過剰に誇張しパロディ化することで、固定観念を解体する「総合舞台芸術(パフォーミングアーツ)」にあります。メイク、衣装デザイン、選曲、ウォーキング、リップシンクの細部に至るまで、自らの身体を使って表現を完結させるクリエイターとしての側面を持っています。
画面越しでは軽快なおしゃべりが目立ちますが、本質は現場主義の表現者です。舞台裏では極めてストイックに体調管理を行い、後輩クイーンたちの育成やステージ文化の継承にも尽力しています。「派手なメイクの裏にある徹底した職人芸」を理解してこそ、ナジャ・グランディーバという表現者の真価が見えてきます。