単なる一過性のツイートが、なぜ長年にわたって検索サジェストに残り続けるほどの話題になってしまったのか。その背景には、フィギュアスケートファン特有のメディア消費構造と、当時のネットカルチャーが存在します。
当時、フィギュアスケートファンの情報収集拠点となっていたのは、大手匿名掲示板(5ちゃんねる/旧2ちゃんねる)の「フィギュアスケート板」と、数多くの個人が運営する「スケオタ系ファンブログ」でした。掲示板では日々、選手の動向からSNSの些細な動きまでが分単位で監視・議論されており、少しでも見慣れない単語が浮上すると即座に検証スレッドが立ち上がる過熱ぶりを見せていました。
掲示板で投下された「Twitterで入谷という名前を見かけた」「親しい関係なのか?」といった根拠のない推測の書き込みを、一部のアクセス稼ぎを目的としたまとめブログや考察系ブログが「謎の人物・入谷との関係とは?」といったセンセーショナルな見出しで記事化。これを目にした一般ファンが「本当にそんな人物がいるのか」と検索を繰り返すことで、検索エンジンのサジェスト機能が「高橋大輔 ツイッター 入谷」という組み合わせを需要の高いワードとして学習してしまったのです。