小柄な体格への対応と並び、大人用カーシートの重要性が叫ばれているのが介護・リハビリテーション分野です。脳性麻痺、片麻痺、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、重度の認知症などにより、自力で体幹を起こし続けることが困難な成人は、通常の車のシートではカーブやブレーキのたびに身体が大きく傾いてしまいます。
医療・福祉機器メーカー(きさく工房、キャロットシリーズ等)が開発する「成人・介護用姿勢保持カーシート」は、5点式ハーネスや側方サポートブロック、ヘッドレスト固定具を備え、長時間の移動でも気道を確保し、骨盤を安定させる構造になっています。
これらの製品は、障害者総合支援法に基づく「補装具費支給制度」の対象となる場合があり、自治体の判定を受けることで自己負担を軽減して導入できるケースがあります。福祉車両への大規模改造を行わずとも、一般車両のシートに安全に固定できるため、在宅介護や通院送迎の現場で不可欠な装備となっています。