日中関係に対する海外の反応は?米欧世論の激変と対立悪化の真相

日中関係に対する海外の反応は?米欧世論の激変と対立悪化の真相

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政治的緊張に輪をかけて状況を混迷させているのが、中国経済の減速と日本企業への影響です。恒大集団をはじめとする不動産開発大手の経営破綻の連鎖、地方政府の隠れ債務(融資平台問題)、若年層の深刻な失業率の高止まりは、かつて飛ぶ鳥を落とす勢いだった中国内需市場の様相を一変させました。

上海や広東省に駐在する日系大手メーカー幹部は、報道各社の取材に対して次のように現場の疲弊を打ち明けています。

「2010年代のような『中国市場で儲けて本社を支える』という構図は完全に過去の遺物です。現在は価格競争が極限まで激化し、現地EVメーカーのダンピング攻勢に日系サプライヤーが巻き込まれています。さらに重くのしかかるのが、社員の安全管理です。何が『反スパイ法違反』に触れるのか境界線が不透明なため、通常の市場調査や業界ヒアリングすら満足に行えません。家族を帯同させず単身赴任を選ぶ社員が急増しています」

蘇州や深圳で起きた日本人学校関係者を標的とする痛ましい事件は、在外日本人社会に計り知れない心理的衝撃を与えました。中国当局は「個別の偶発的事態」と火消しを図るものの、公の場で見せる治安当局の曖昧な態度や情報統制の徹底は、かえって日本企業の不信感を決定的なものとしました。

経済的果実が萎む一方で、人的拘束やテロリズムといったカントリーリスクばかりが急激に跳ね上がる状況下で、日本企業の間では「現地法人の規模縮小」や「インド・ベトナムへの生産ライン移転」を水面下で進める動きが加速しています。かつての蜜月関係は完全に終焉を迎え、極めてシビアな経済安全保障の原則が現場を支配しているのです。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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