長く続いた親子の冷戦に転機が訪れたのは、2000年のNHK連続テレビ小説『オードリー』への出演、そして2004年のNHK大河ドラマ『新選組!』における山南敬助役の好演でした。
息子の覚悟が本物であり、一端の表現者として世の中に認められ始めた姿を目の当たりにした父親は、頑なだった態度を徐々に軟化させます。関係者の証言によると、父親は自らファンクラブに入会し、息子の出演番組をビデオに録画して熱心にチェックするようになったといいます。
その後、堺雅人氏が実家へ帰省した際、父親は多くを語らずとも温かく迎え入れ、酒を酌み交わしました。「親の敷いたレールを外れたなら、外れた場所で一流になれ」という無言のメッセージを送り続けていた父親にとって、息子の成功は勘当という厳しい試練を乗り越えた証でもありました。
2013年に堺雅人氏が女優の菅野美穂氏と結婚した際にも、父親は心から祝福。菅野氏にとっても温かい義父として迎えられ、子ども(孫)が誕生してからは、宮崎と東京を行き来しながら家族ぐるみで穏やかな交流が続いています。