なめたネジ救済の「最終兵器」として語られることが多いエキストラクター(逆タップ)。しかし、機械加工現場ではエキストラクターネジ救出失敗の経緯として語り継がれる、取り返しのつかない大事故が後を絶たない。その典型例が「焼き入れされた極めて硬いエキストラクターの刃先が、ネジ穴の内部でポキリと折れ込む」という惨劇だ。
エキストラクターは高硬度炭素鋼やハイス鋼で作られており、非常に硬い反面、粘り(靭性)が低く、横方向のねじれに脆い。電動ドリルが斜めに傾いた状態で無理にトルクをかけると、折れた超硬合金ビットがネジの奥深くに埋没して残ってしまう。こうなると家庭用のドリル刃では歯が立たず、もはや放電加工機を持つ金属加工業者に持ち込んで削り落としてもらうしかなくなる。エキストラクターを使用する際は、必ずセンターポンチで正確な中心を取り、垂直を完全に保持しながら極低速で回転させることが絶対条件となる。
さらに厄介なのが、木材や金属板と完全にツライチ(平ら)に埋め込まれた皿ネジのトラブルだ。頭部が外に出ていないため、ペンチやネジザウルスで外周を挟み込む余地が一切存在しない。このなめた皿ネジの外し方決定版として熱烈な支持を集めているのが、エンジニア社が開発した『ネジバズーカ』だ。
エンジニアネジバズーカ最新評判の核心は、打撃を加えて潰れたネジ穴に鋭角な特殊リブを直接打ち込み、新たな噛み合わせ溝をその場で再構築する点にある。軽度用(DBZ-51)から、重度になめた皿ネジにハンマーで叩き込んで食いつかせる初期対応ビット(DBZ-52)までラインナップされており、エキストラクターのように電動ドリルで穴を開けるリスクを冒さず、手動で安全に皿ネジを回せる画期的なツールとして定着している。