学校法人瓜生山学園が運営する京都造形芸術大学が「京都芸術大学」への改称を発表したのは、2019年春のことでした。この発表直後、明治13年(1880年)創立の日本最古の公立美大をルーツに持つ京都市立芸術大学(通称:京芸)の同窓会や大学関係者から強い反発が巻き起こりました。略称としての「京都芸大」「京芸」の混同や、伝統的ブランドの毀損を巡り、公立側が名称使用の差止を求めて大阪地裁へ提訴する事態へと発展したのです。
2020年8月、大阪地裁は「『京都芸術大学』の名称自体は周知表示混同惹起行為に当たらない」として請求を棄却。その後、双方は控訴審を経て法的決着を迎え、私立側は正式名称として「京都芸術大学」を用い、公立側は歴史ある「京都市立芸術大学(京芸)」としての誇りを掲げ続ける形で現在に至っています。2023年秋に京都市立芸大が京都駅東側の崇仁キャンパスへ全面移転を果たしたことで、物理的な混同リスクは一定程度軽減されましたが、受験生や一般社会における識別は依然として重要です。